産経新聞のオピニオン面を見つつ、森法相のお粗末発言を今さら知った。他紙は採り上げていないのかと思いきや、9日の出来事だったようで、各紙は産経新聞も含め既に報道済のようだった。この発言は確かに推定無罪の原則から考えるとおかしい。ただこの推定無罪の原則というのは法務省や弁護士の間では「常識」でありるのは当然として、日本国民の間ではどのくらいの常識なんだろうかと考えてみた。ちょうど手元にあったのが新版もういちど読む山川政治経済である。ここに載っていれば推定無罪の原則は高卒程度なら知っておきたい知識ということになるのだが、用語自体は書かれていなかった。では、それに近い表現があるのかといえば、「法定手続の保障」の部分がそれに近いのかどうかといったところ。それでは小中学校には推定無罪の原則を学習する機会があるのかということで、リクルートのスタディサプリの講座仕様テキストを参照した。小中学校とも裁判所の部分に「疑わしきは罰せず」の記載があった。ただし、同じくスタディサプリ高校講座には同様の記述はなかった。つまり一般の国民は小中学校で「疑わしきは罰せず」ということを学ぶが、高校ではそのことについて触れることはないということになるのだろうか。私個人としては推定無罪の原則を日本国民の一般常識にして欲しいと願っているし、教科書のどこかに推定無罪の原則という言葉そのものを入れていいのではと思った。
 同じ記事なのだが、一つ引っかかる分があった。「世界各地の伝統的秩序を破壊するグローバリズムによって幸福になれる人間などごくひと握りだろう。」という一文である。ただ続けて「そのことはひとまずおいておく。」とあるので私もひとまずおいておこう。
 今日の秋田魁新報経済面でダイナミックプライシングの解説が載っていたが、ちょっと残念だった。紙面の容量の都合で載せられなかったのだと思いたいが、企業(供給)側のメリットしか語られていないのはなんでなんだろう。消費者(需要)側にもメリットはちゃんとあります。価格が下がれば当然今までより安く購入できるメリットがある。これはあえて語らずとも直感的にわかると思うが、問題は価格が上がった場合の消費者側のメリットである。価格が上がった場合には本当に(高いお金を出してでも)買いたいという人に十分にいきわたるというメリットがある。うまく説明できているとは思わないが、そこまで語らなければ解説したことにならないのではないかなと思った。
 同じく、秋田魁新報総合6面では、作家の大下英治さんの講演の記事があった。中学か高校時代に著作を読んだ記憶がある作家さんなのでちょっと行きたい気持ちもあったtが、会員制なので仕方がない。気になる講演の内容であるが、「ポスト安倍、菅氏最有力」だそうだ。秋田での講演だからちょっとリップサービスしているのかと思いつつも秋田県人としてはその実現にちょっと期待しまう。


さきがけ政経懇話会:昭和・平成の政治家、令和の安倍政権|秋田魁新報電子版